試合の勝負所で手汗によりラケットが滑り、痛恨のミスをした経験はありませんか?夏場の体育館や緊張する場面では、少しの汗がスイングの狂いや打球感の悪化を招き、本来の実力を奪ってしまいます。そんな手汗の悩みを解決するのが、バタフライのドライフィットテープです。特殊なトリコット生地が水分を素早く吸収し、汗をかいても滑りにくい快適なグリップ環境を実現します。手汗でグリップが滑る方や、握り心地を安定させたい選手にこそ試してほしいアイテムです。本記事では、実際の使用感や性能、綺麗な巻き方まで徹底解説しますので、ぜひ最後まで読んでラケットに導入してみてください。
1. バタフライ「ドライフィットテープ」とは?基本スペックと製品概要
卓球というスポーツは、わずか数ミリ単位のラケット角度のズレや、インパクトの瞬間の微妙な力加減が勝敗を分ける繊細な競技です。そのラケットとプレイヤーの手を唯一つないでいる接点がグリップであり、グリップの環境を整えるための重要なアクセサリーがグリップテープです。数ある卓球用品のなかでも、手汗に悩む多くのプレイヤーから高い支持を集めているのが、世界のトップブランドであるバタフライが展開するドライフィットテープです。まずは、この製品がどのような仕様で作られているのか、基本的なスペックと概要から詳しく見ていきましょう。
1-1. 製品の基本スペックと価格・サイズの詳細
ドライフィットテープは、卓球ラケットのグリップ部分に巻き付けて使用する専用のアクセサリーです。購入を検討するうえで押さえておきたい基本スペックは以下の通りです。
- 商品名:ドライフィットテープ
- メーカー:バタフライ(タマス)
- 品番:75900
- 価格:495円(税込)
- サイズ:厚さ0.65mm × 幅2.2cm × 長さ57.5cm
- 素材:ポリウレタン、ポリエステル(トリコット生地)
- 原産国:日本
- 付属品:固定用テープ(エンドテープ)1本付き
注目すべきポイントは、卓球ラケットのグリップサイズに合わせて緻密に設計されたサイズ感です。幅が2.2cmとやや細めに作られているため、シェークハンドのフレアグリップ(FL)のような曲線がある形状にもシワになりにくく、ぴったりと沿わせることができます。また、長さは57.5cmと十分な余裕があり、グリップの根元から端までしっかり巻き切ることが可能です。ワンコインでお釣りがくる495円という手頃な価格設定でありながら、品質管理の行き届いた日本製である点も、多くのプレイヤーが安心してリピート購入する理由となっています。
1-2. 4色のカラーバリエーションとデザインの魅力
一般的な卓球用のグリップテープは黒一色のみの展開であることが多いなか、ドライフィットテープは豊富なカラーバリエーションを揃えているのが大きな魅力です。ラインナップされているのは以下の4色です。
- ブラック(品番カラーコード:278)
- イエロー(品番カラーコード:085)
- オレンジ(品番カラーコード:051)
- パープル(品番カラーコード:243)
定番のブラックは、どのようなブレードデザインやグリップの配色にも自然に馴染み、汚れが目立ちにくい実用的なカラーです。一方で、イエローやオレンジといった明るいビタミンカラーは、ラケット全体の印象を華やかに彩り、練習や試合でのモチベーションを高めてくれます。また、落ち着いた個性を演出できるパープルも人気が高く、ラケットのサイドテープやラバーのスポンジカラー、さらには自身のユニフォームやシューズの色と合わせてコーディネートを楽しめるのが嬉しいポイントです。自分のラケットをひと目で判別しやすくなるため、部活動やクラブチームで同じラケットを使っている仲間がいる場合にも役立ちます。
1-3. 最大の特徴である「トリコット生地」とは何か
この製品の性能を語るうえで絶対に外せないキーワードが、素材に採用されているトリコット生地です。一般的なグリップテープの多くは、表面にポリウレタン樹脂をコーティングした合成皮革のような質感を持っていますが、ドライフィットテープは繊維を編み込んで作られたトリコット生地をベースにしています。
トリコットとは、経編(たてあみ)機を使って織られたニット生地の一種で、スポーツウェアやラッシュガード、機能性インナーなどにも広く使われている高機能素材です。織物のようなハリとコシを持ちながら、編み物ならではの柔軟な伸縮性と通気性を兼ね備えています。また、表面がサラサラとした独特の風合いを持っており、肌に触れたときの感触が非常に柔らかくしなやかです。このスポーツ繊維技術を卓球のグリップテープに応用したことで、従来のゴムやウレタン主体のテープとは一線を画す、ドライで快適な握り心地が実現されています。
2. ドライフィットテープの性能を徹底解説!なぜ手汗に強いのか
製品の概要を把握したところで、ここからはドライフィットテープが持つ具体的な性能について深掘りしていきます。なぜ多くの汗かきプレイヤーがこのテープを手放せなくなるのか、その秘密は素材に施された加工技術と物理的な構造にあります。
2-1. 圧倒的な吸汗性と速乾性を生み出す特殊加工技術
ドライフィットテープの最大の武器は、他の追随を許さない圧倒的な吸汗性です。使用されているトリコット生地には、バタフライ独自の特殊な加工技術が施されており、手のひらからにじみ出る水分を瞬時に吸い上げる構造になっています。
卓球の試合中は、運動による発汗だけでなく、接戦による精神的な緊張からくる冷や汗や手汗も多く発生します。通常のラケットの木材グリップは、一定量の汗までは木が吸い取ってくれますが、限界を超えると表面に汗が浮き出てツルツルと滑り始めてしまいます。また、表面がツルツルしたウレタン系のテープも、汗が水膜となって手とテープの間に入り込むと、急激に摩擦力が低下します。
しかし、ドライフィットテープは微細な繊維の隙間に水分を素早く取り込み、内部へと拡散させる毛細管現象のような働きを持っています。そのため、手汗をかいた瞬間からテープが水分を吸収し、表面がベタついたり水膜ができたりするのを防ぎます。さらに、ポリエステルとポリウレタンの混紡素材であるため速乾性にも優れており、セット間のわずかな休憩時間やタオルで手を拭く合間にも水分が発散されやすく、常にドライな状態をキープできるのです。
2-2. 汗をかいても滑りにくい独自の表面質感とグリップ力
グリップテープにおける「滑りにくさ」には、大きく分けて2つのアプローチがあります。1つは表面に粘着質なコーティングを施して肌に張り付かせるウェットタイプのアプローチ、もう1つは汗による摩擦低下を防いで一定の抵抗感を保ち続けるドライタイプのアプローチです。ドライフィットテープは、後者のドライタイプを極限まで高めた設計になっています。
表面を触ってみると、布地特有のきめ細かな凹凸と、しっとりとした柔らかさが共存していることがわかります。乾いている状態ではサラッとしていながら適度な引っかかりがあり、少し汗ばんでくると繊維がわずかに湿り気を帯びることで、手のひらの皮膚との摩擦力がむしろ高まるような感覚さえあります。
この特性により、プレー開始直後の手が乾いている時間帯から、激しいラリーが続いて大量の汗をかく試合終盤まで、グリップ力がほとんど変化しません。「汗をかいても滑りにくい」という性能は、単にラケットを落とさないというだけでなく、試合を通して常に同じ力加減でラケットを握り続けられるという、技術的な安定感に直結する非常に重要な要素です。
2-3. 0.65mmの厚みがもたらす絶妙なフィット感とクッション性
グリップテープを巻く際に多くの選手が気にするのが、「グリップが太くなりすぎないか」「打球感が鈍くならないか」という点です。ドライフィットテープの厚みは0.65mmに設計されています。これは、テニスやバドミントン用の一般的なオーバーグリップテープ(約0.6mm前後)と比較してごくわずかに厚みを持たせつつ、卓球特有の繊細な感覚を損なわない絶妙な数値です。
この0.65mmの厚みとトリコット生地の柔軟性が組み合わさることで、ラケットを握った際に指の腹がテープにわずかに沈み込むような、優しいクッション性が生まれます。木材の硬い角が手に当たる感覚が和らぎ、手のひら全体でグリップを包み込むような高いフィット感を得ることができます。
また、生地自体にしなやかな伸縮性があるため、引っ張りながら巻くことで厚みや太さの微調整が可能です。強めに引っ張って薄くタイトに巻けば元のグリップの形状や太さをほぼそのまま維持できますし、少し重ねる幅を広くしてふんわり巻けば、細めのグリップを自分の手の大きさに合わせて太くカスタマイズすることもできます。
3. 【実打レビュー】ドライフィットテープを実際に使って感じた5つの評価
スペックや理論上の性能が優れていても、実際の卓球のプレーでどのように機能するかが最も重要です。ここでは、実際にシェークハンドラケットにドライフィットテープを巻き、練習および試合形式で徹底的に打ち込んで検証したリアルな実打レビューを5つの視点からお届けします。
3-1. 夏場の練習や緊張する試合終盤でも変わらないホールド感
まず最も強く実感したのは、高温多湿な環境下での圧倒的な信頼感です。窓を閉め切った夏場の体育館で2時間以上の練習を行うと、通常であれば開始30分ほどで手汗が噴き出し、ラケットのグリップが湿って滑り始めます。素握り(テープを巻かない状態)では、1本ラリーが終わるごとにユニフォームや卓球台の近くで手を乾かさなければ不安になるほどです。
しかし、ドライフィットテープを巻いた状態では、2時間ぶっ通しで練習してもグリップの表面がヌルつくことが一切ありませんでした。汗をかいている感覚はあるものの、テープが次々と水分を吸い取ってくれるため、手とグリップの間のホールド感が最初から最後まで一定に保たれます。特にゲームオール(最終ゲーム)の9-9といった極限の緊張状態では、普段以上に手汗が出ますが、そうした場面でも「ラケットが滑るかもしれない」という不安が頭をよぎらないため、純粋に戦術とスイングだけに集中することができました。
3-2. フォアとバックの切り返しにおけるラケット操作性の変化
現代卓球では、ピッチの速いラリーのなかでフォアハンドとバックハンドを瞬時に切り返す必要があります。このとき、多くのプレイヤーは無意識のうちに手の中でグリップをわずかに握り替えるグリップワークを行っています。
表面の粘着性が強すぎるウェットタイプのグリップテープを使うと、肌にテープが張り付いてしまい、フォアからバック、あるいはバックからフォアへ切り返す際に指が引っかかってスムーズな握り替えが妨げられることがあります。その点、ドライフィットテープは表面がサラッとしたトリコット生地であるため、指を緩めた瞬間にはスッと手の中でラケットが動き、インパクトの瞬間に握り込めばピタッと止まるという理想的な操作性を発揮しました。
滑り止め効果が高いにもかかわらず、余計なベタつきがないため、高速ラリーにおけるフォアとバックの連続攻撃や、ミドル処理からの切り返しが非常にスムーズに行える点は高く評価できます。
3-3. ドライブやスマッシュ時のインパクトの安定感と打球感
強打を放つ場面でも、ドライフィットテープの恩恵は顕著に表れます。フォアハンドで渾身のパワードライブやスマッシュを打つ際、グリップが少しでも滑る状態にあると、人間は無意識にラケットがすっぽ抜けるのを防ごうとして、スイングの最初から最後までグリップを強く握り締めてしまいます。すると、肩や肘、手首に余計な力みが入り、スイングスピードが落ちるばかりか、打球がオーバーミスしやすくなります。
ドライフィットテープを巻いていると、軽く握っていても滑らない安心感があるため、バックスイングからフォアスイングの途中までは完全に脱力し、ボールがラケットに当たるインパクトの瞬間だけキュッと握り込む理想的なスイングが可能になります。結果として、フォアドライブの回転量と威力が向上し、連続で引き合いをした際の面ブレも大幅に減少しました。
また、気になる打球感(手に伝わるボールの振動)については、素握りの状態と比較すると、高周波の「カンッ」という硬い響きがわずかにマイルドになり、少し芯のある落ち着いた感触に変化します。とはいえ、カーボンラケットや合板ラケットそれぞれの打球感を損なうほどの変化ではなく、ボールが当たった感覚はしっかりと手のひらに伝わってきます。
3-4. サーブや台上技術(ストップ・フリック)での繊細な感覚
卓球において最も繊細な指先の感覚が求められるのが、サーブと台上技術(ストップ、ツッツキ、フリック、チキータなど)です。サーブを出す際、多くの選手は親指と人差し指でラケットを深く挟み込み、手首を大きく使って強い回転をかけます。その後、相手のレシーブに備えて瞬時に基本のシェークハンドの握りへと戻します。
この「サーブの握りから基本の握りへ戻す動作」において、ドライフィットテープのサラサラとした質感は非常に相性が良く、引っかかりによる遅れが一切生じませんでした。
また、台上の短いボールに対するストップやチキータでは、グリップに巻かれたテープのわずかなクッション性が、指先の微妙な力加減をサポートしてくれます。特にチキータのように手首を強くひねり上げてボールを擦る技術では、インパクトの瞬間に小指や薬指側でグリップをしっかり支える必要がありますが、ドライフィットテープが指先に吸い付くようにフィットするため、ラケットヘッドを鋭く走らせることができました。
3-5. 長時間プレーした際の手の疲労軽減とマメ防止効果
見落とされがちですが、実際に長時間の練習や1日を通した大会で使用して強く感じたのが、手のひらの疲労軽減とマメ防止の効果です。
素握りや滑るグリップでプレーしていると、前述の通りラケットを強く握り続けることになるため、練習後に前腕の筋肉や手のひらの母指球・小指球あたりがパンパンに張って疲れ果ててしまいます。ドライフィットテープを使うことで握る力を最小限に抑えられるため、1日に何試合もこなすようなオープン戦でも、夕方まで腕の疲労が蓄積しにくくなりました。
さらに、木材のグリップと皮膚が直接擦れ続けると、人差し指の付け根や手のひらの下部に水ぶくれや硬いマメができやすくなります。ドライフィットテープの柔らかいトリコット生地が皮膚への摩擦ダメージを優しく吸収してくれるため、毎日ハードな練習を行う学生プレイヤーにとっても、手の皮膚を守る保護具として非常に優秀な働きをしてくれます。
4. ドライフィットテープのメリット・デメリットを本音で検証
どんなに優れた卓球用品であっても、すべての人にとって完璧というわけではなく、長所があれば必ず短所も存在します。ここでは、ドライフィットテープを長期間使用してわかったメリットとデメリットを包み隠さず整理し、デメリットに対する具体的な対策まで解説します。
4-1. 導入して実感できる4つの大きなメリット
まずは、このテープを導入することで得られる主なメリットを4つにまとめました。
- 吸汗性:手汗を素早く吸収して逃がすため、夏場やプレッシャーのかかる場面でもグリップが滑らず、安定したスイングを維持できる。
- 操作性:表面がベタつかないドライな質感により、サーブ後の握り替えやフォア・バックの切り返しが引っかからずにスムーズに行える。
- 保護効果:大切なラケットの木材グリップに汗や皮脂が直接染み込むのを防ぎ、黒ずみやカビ、木材の劣化からラケットを清潔に守れる。
- デザイン性:ブラックだけでなくイエロー、オレンジ、パープルの全4色から選べるため、自分の好みに合わせてラケットの見た目をカスタマイズできる。
特に近年の卓球ラケットは、高性能な特殊素材(アリレートカーボンやスーパーZLCなど)を搭載したモデルが多く、1本あたり2万円から4万円近くする高価な製品も珍しくありません。高価なラケットのグリップが汗で黒ずんでボロボロになってしまうのを、わずか495円のテープで防げるという点は、コストパフォーマンスの面でも計り知れないメリットがあります。
4-2. 購入前に知っておくべき3つのデメリットと注意点
一方で、購入前にあらかじめ理解しておくべきデメリットや注意点も3つ存在します。
- 乾燥時の摩擦力:手が完全に乾燥している冬場や、もともと手汗をまったくかかない体質の人が使うと、サラサラしすぎて逆に少し滑りやすく感じることがある。
- 重量と太さの変化:テープ1本分で約3g〜4gほどラケット全体の重量が増し、グリップも厚さ0.65mm分だけ太くなるため、素握りの感覚からわずかに変化する。
- 消耗品としての寿命:布地(トリコット)が汗や摩擦を受け止める構造上、長期間使い続けると表面が毛羽立ったり吸汗性能が落ちたりするため、定期的な巻き替えが必要になる。
特に注意したいのは1つ目の乾燥時の摩擦力です。テニスやバドミントンのドライグリップでも同じことが言えますが、ドライ系のテープは「少し湿り気がある状態」で最大のグリップ力を発揮するように作られています。そのため、真冬の冷え切った体育館で、手がかじかんでカサカサに乾いている練習開始直後などは、ウレタン系のウェットテープに比べると密着感がやや物足りなく感じる場合があります。
4-3. デメリットを解消して快適に使いこなすための工夫
上記のデメリットは、ちょっとした工夫で簡単に解消することができます。
まず、冬場や練習開始直後に手が乾いて滑りやすく感じる場合は、プレー前に手を洗ってタオルで軽く拭くか、手のひらに「ハーッ」と息を吹きかけてわずかな湿り気を与えてみてください。それだけでトリコット生地と皮膚のなじみが一気に良くなり、本来の高いグリップ力が立ち上がります。
次に、グリップが太くなることや重量増加が気になる場合は、テープを巻く際に通常より少し強めに引っ張りながら巻き、テープ同士が重なる幅(オーバーラップ幅)を2mm〜3mm程度の最小限に抑えてみてください。これにより、太さの変化を極限まで抑えることができます。また、余ったテープはハサミでカットしてしまえば、重量の増加も2g〜3g程度に留められます。そもそも手元(グリップ側)の重量が数グラム増えても、ラケットの重心は手元寄り(ヘッドライト)になるため、振り抜きやすさやスイングスピードに悪影響が出ることはほとんどありません。
5. 「ソフトグリップテープ2」や他社製品との違いを徹底比較
グリップテープを選ぶ際、同じバタフライ製品であるソフトグリップテープ2や、他競技のテープと迷う方も多いはずです。ここでは、それぞれの製品との違いを明確に比較し、選び方の基準を解説します。
5-1. バタフライ「ソフトグリップテープ2」との性能・質感の違い
バタフライには、ドライフィットテープと並ぶもう一つの定番製品としてソフトグリップテープ2(品番:77150、税込495円)が存在します。同じメーカーで価格もまったく同じ495円ですが、その性質は正反対と言っても過言ではありません。両者の主な違いは以下の通りです。
- 素材と表面の質感:ドライフィットテープはトリコット生地でサラサラとした布に近い質感であるのに対し、ソフトグリップテープ2はポリウレタン樹脂を主体としたしっとり吸い付くようなゴム・皮革調の質感を持っている。
- サイズの違い:ドライフィットテープは「厚さ0.65mm × 幅2.2cm × 長さ57.5cm」であるのに対し、ソフトグリップテープ2は「厚さ0.6mm × 幅2.5cm × 長さ50cm」と、幅が広く長さがやや短い設計になっている。
- カラーの展開:ドライフィットテープは全4色展開だが、ソフトグリップテープ2はブラック1色のみの展開となっている。
- 得意とする環境:ドライフィットテープは大量の手汗をかく場面で真価を発揮し、ソフトグリップテープ2は手汗が少ない状態や乾燥している場面で高い密着力を発揮する。
簡単に言えば、汗を吸収してサラッと握りたいならドライフィットテープ、手にペタッと吸い付くようなフィット感を求めるならソフトグリップテープ2という住み分けになります。夏場はドライフィットテープを使い、空気が乾燥して手汗をかかない冬場だけソフトグリップテープ2に巻き替えるという、季節に応じた使い分けも非常に効果的なテクニックです。
5-2. ウレタン系(ウェットタイプ)と布・トリコット系(ドライタイプ)の選び方
卓球用品メーカー各社(ニッタクやVICTASなど)からも様々なグリップテープが発売されていますが、大きく分けるとウレタン系(ウェットタイプ)と布・トリコット系(ドライタイプ)の2種類に分類されます。
ウレタン系のテープは、新品の状態から非常に強いグリップ力を持っており、軽く握るだけでラケットが手に張り付くような感覚があります。しかし、表面自体に水分を吸収する能力はほとんどないため、手汗の量がキャパシティを超えると、途端にツルツルと滑り始めてしまいます。
一方、ドライフィットテープに代表されるトリコット系(ドライタイプ)は、生地そのものがスポンジやタオルのように水分を吸い込む構造を持っています。そのため、手汗の量が多いプレイヤーにとっては、試合の最初から最後まで性能が落ちないドライタイプの方が圧倒的に安全性が高くなります。自分がプレー中にどれくらい手汗をかくか、また「手に張り付く感覚」と「サラッと握れる感覚」のどちらが好みかによって選ぶのが正解です。
5-3. テニス・バドミントン用グリップテープを代用する場合との違い
スポーツ用品店に行くと、テニスやバドミントン用のグリップテープが数多く並んでいます。「それらを卓球ラケットに巻いても同じではないか?」と考える方もいるでしょう。もちろん代用すること自体は可能ですが、卓球専用に設計されたドライフィットテープには専用品ならではの明確なアドバンテージがあります。
最大のポイントはテープの幅と長さです。テニス用のグリップテープは、長くて太いテニスラケットのグリップに合わせて、幅が2.5cm〜2.7cm、長さが105cm〜120cm程度で作られています。これを卓球ラケットに巻こうとすると、幅が広すぎてフレアグリップのくびれ部分で大きなシワやたるみができやすく、長さも半分近く余ってしまい不経済です。
その点、ドライフィットテープは幅2.2cm、長さ57.5cmという、卓球ラケット1本分に最適化されたサイズで作られています。誰が巻いてもグリップの曲面に合わせてシワなく綺麗に巻くことができ、余りもほとんど出ません。卓球ラケット特有の握りやすさを追求するなら、やはり専用設計であるドライフィットテープを選ぶのが最も確実です。
6. ドライフィットテープがおすすめな人・おすすめできない人
ここまでの性能解説や比較を踏まえて、ドライフィットテープがどのようなプレイヤーに向いているのか、逆にどのようなプレイヤーには向いていないのかを整理します。
6-1. ドライフィットテープの使用を強くおすすめできるプレイヤーの特徴
以下のような悩みやプレースタイルを持つ方には、ドライフィットテープの導入を強くおすすめします。
- 手汗の量が多い人:体質的に手汗をかきやすく、ラリー中にラケットが滑ったり角度がズレたりする経験があるプレイヤー。
- 緊張しやすい人:練習では大丈夫でも、公式戦の緊迫した場面になると手に汗を握ってしまい、感覚が狂ってしまうプレイヤー。
- グリップワークを多用する人:サーブ時やフォア・バックの切り返し、台上技術などで、手の中でラケットを細かく握り替えるプレースタイルの選手。
- ラケットを綺麗に保ちたい人:高価なラケットに汗が染み込むのを防ぎ、清潔な状態で長く愛用したいプレイヤー。
- グリップを少し太くしたい人:現在使っているラケットのグリップが少し細く感じており、適度な厚みとソフトな握り心地をプラスしたい選手。
これらの項目に1つでも当てはまるなら、495円の投資でプレーの快適性と安定感が劇的に向上する可能性が高いと言えます。
6-2. 他のグリップテープや素握りの方が向いているプレイヤーの特徴
一方で、以下のような特徴に当てはまる方には、ドライフィットテープよりも他の選択肢の方が適している場合があります。
- 手が極度に乾燥している人:一年を通して手汗をまったくかかず、指先がカサカサに乾燥しやすい人(この場合はウェットタイプのソフトグリップテープ2の方が滑りにくく感じます)。
- 木材の打球感を直接感じたい人:ブレードからグリップに伝わる木材本来の硬い振動や、木の肌触りそのものを好む素握り派のプレイヤー。
- グリップを1mmも太くしたくない人:手が小さいジュニア選手や女性選手で、現在のグリップの太さが限界であり、これ以上少しでも太くなると握りづらくなる人。
自分の手の体質(汗かきか乾燥肌か)と、現在のラケットのグリップサイズの余裕度を確認したうえで判断すると失敗がありません。
7. 失敗しない!ドライフィットテープの綺麗な巻き方と交換メンテナンス
せっかく高性能なグリップテープを購入しても、巻き方が雑でシワや段差ができてしまっては、握り心地が悪くなり本来の性能を発揮できません。ここでは、初めての人でもプロのように美しく仕上げられる巻き方の手順と、長持ちさせるためのメンテナンス方法を解説します。
7-1. 巻く前に準備するものとラケットのスタート位置の確認
作業を始める前に、まずは以下のものを手元に準備しましょう。
- ドライフィットテープ本体(および付属の固定用エンドテープ)
- よく切れるハサミ(余ったテープを斜めにカットするために使用します)
パッケージからテープを取り出すと、テープの片方の端が斜めにカットされており、その先端の裏側に小さな両面テープが付いています。また、表裏の向きについては、付属の固定用テープが仮止めされている側(または触ってよりきめ細かくソフトな感触がある側)が表面(手に触れる側)になります。
巻く方向は、グリップの根元側(ラバーに近い側)から巻き始めて、グリップエンド(底側)に向かって巻いていく方法と、逆にグリップエンドから根元に向かって巻く方法の2通りがあります。卓球ラケットの場合は、余ったテープをグリップエンド側で処理する方が、人差し指や親指が当たる根元部分がスッキリして邪魔にならないため、根元側から巻き始める方法が一般的でおすすめです。また、右利きの選手であれば、ラケットのヘッドを上にして見たときに時計回り(右巻き)に巻いていくと、握った際に指の方向とテープの重なりが一致して剥がれにくくなります(左利きの選手は逆の反時計回りに巻くと馴染みやすくなります)。
7-2. シワやズレを防いで綺麗に仕上げる4つのステップ
準備ができたら、以下の4つのステップに沿って順番に巻いていきましょう。
- 先端の固定:テープの斜めにカットされている先端の裏にある両面テープの剥離紙を剥がし、グリップの根元(エラの部分のすぐ下あたり)に斜めのラインが水平になるように貼り付けます。この最初の1周目がズレないように親指でしっかり押さえるのが最大のコツです。
- 引っ張りながら螺旋状に巻く:テープに少しテンション(引っ張る力)をかけながら、斜め下に向かって螺旋(らせん)状に巻いていきます。このとき、前の周のテープの端に3mm〜5mm程度重なるように巻いていくと、隙間ができず均一な厚みになります。特にフレアグリップのくびれ部分は浮きやすいため、いつもより少し強めに引っ張りながら密着させてください。
- 終端の斜めカット:グリップエンド(一番下の角)のギリギリまで巻き進めたら、テープがグリップの底のラインと平行になるように、余った部分をハサミで斜めに切り落とします。
- エンドテープでの固定:最後に、付属している細長い固定用テープ(エンドテープ)を取り出し、巻き終わりの先端部分を覆うようにぐるっと1周半ほど巻き付けてしっかり留めれば完成です。
もし途中でシワが寄ってしまった場合でも、ドライフィットテープは本体に粘着剤が付いていない(先端の両面テープのみ)ため、何度でも簡単に戻して巻き直すことができます。焦らず丁寧にテンションをかけながら巻いてみてください。
7-3. 性能を維持するための日常のお手入れと交換時期の目安
ドライフィットテープの高い吸汗性と清潔さを長く保つためには、練習後のちょっとしたお手入れが効果的です。
練習や試合が終わった直後のテープには、たくさんの手汗が含まれています。そのまま密閉されたラケットケースにすぐしまい込んでしまうと、湿気がこもって雑菌が繁殖し、嫌なニオイや劣化の原因になります。練習後は乾いたタオルでグリップの表面を軽く押さえるようにして水分を拭き取り、帰宅後はラケットケースのファスナーを開けて風通しの良い日陰でしっかり陰干しして乾かす習慣をつけましょう。
また、交換時期の目安としては、週に3〜4回程度練習するプレイヤーであれば1ヶ月〜2ヶ月に1回、毎日ハードに練習する学生プレイヤーであれば3週間〜1ヶ月に1回程度の交換が理想的です。以下のようなサインが見られたら、寿命を迎えているため新しいテープに巻き替えましょう。
- 表面のトリコット生地が擦り切れて毛羽立ちが目立つようになった
- 汗を吸わなくなり、練習中に表面が滑る感覚が出てきた
- 汗や皮脂の汚れが蓄積し、色が黒ずんで硬くなってきた
1本495円と非常にリーズナブルなため、大事な公式戦の1週間ほど前に新品に巻き替えておくと、少し手に馴染んだベストな状態で試合当日を迎えることができます。
8. ドライフィットテープに関するよくある質問(Q&A)
最後に、ドライフィットテープを購入・使用するにあたって多くのプレイヤーが疑問に思うポイントをQ&A形式で解消しておきます。
8-1. 公式戦(ルール上)でどのカラーのテープを使っても問題ない?
結論から言うと、ブラック、イエロー、オレンジ、パープルのどのカラーを公式戦で使用してもルール上まったく問題ありません。
日本卓球協会(JTTA)のルールでは、ラバーの色やユニフォームの色(ボールの色と明確に区別できること)、ラケットのブレードの材質などについては厳格な規定がありますが、グリップ部分に巻くテープの色に関しては制限がありません。中体連や高体連の大会、一般のオープン戦、全日本選手権予選など、あらゆる公式大会で好きなカラーのドライフィットテープを使用することができます。ただし、ラバーの根元部分にテープが乗り上げて貼られてしまうとラバー面の規定に抵触する恐れがあるため、必ず木製のグリップ部分の範囲内に収めて巻くようにしてください。
8-2. テープを剥がした後にラケットの木目に粘着剤は残らない?
ドライフィットテープを剥がした際、ラケットの木目にベタベタとした粘着剤が残る心配はほとんどありません。
なぜなら、このテープは裏面全体に糊(粘着剤)が塗られているわけではなく、巻き始めの先端のわずか1cm四方程度の部分にだけ小さな両面テープが付いており、残りの部分はテープ自体の摩擦力と伸縮性だけでグリップに密着する仕組みになっているからです。唯一粘着テープが触れる巻き始めの部分と、最後の固定用テープ(エンドテープ)の部分も、木材を傷めにくい適度な粘着力のものが採用されています。数ヶ月使用した後に剥がしても、お気に入りのラケットのグリップを綺麗なまま保つことができます。
8-3. ペンホルダー(日本式・中国式)のラケットにも巻ける?
シェークハンドだけでなく、中国式ペンホルダー(中ペン)や日本式ペンホルダー(日ペン)のラケットにも問題なく使用することができます。
特に中国式ペンホルダーは、シェークハンドと同じような形状のグリップを持っているため、まったく同じ手順で綺麗に巻くことができます。中ペンで裏面打法を多用する選手は、手の中でラケットを支える親指と人差し指、そして裏面の3本の指に汗をかくとラケットの角度が狂いやすいため、ドライフィットテープを巻くことで裏面ドライブの安定感が大きく向上します。また、日本式ペンホルダーの場合も、親指と人差し指を引っかけるコルク部分の下や、ラケット裏面の指が当たる箇所に部分的に巻いたり貼ったりして汗対策に活用している選手が多くいます。
9. ドライフィットテープで手汗の悩みを解消しベストパフォーマンスを発揮しよう
9-1. 記事の振り返りと導入に向けたアドバイス
バタフライのドライフィットテープは、特殊なトリコット生地を採用することで、卓球プレイヤーの最大の敵とも言える「手汗による滑り」を根本から解決してくれる極めて優秀なグリップテープです。
- 特殊なトリコット生地が汗を素早く吸収・発散し、常にドライな握り心地をキープする
- 汗をかいても変わらないグリップ力と、ベタつかずスムーズな握り替えができる操作性を両立している
- 0.65mmの絶妙な厚みがソフトなフィット感を生み出し、手の疲労やマメを軽減する
- 全4色のカラーバリエーションがあり、495円(税込)という高いコストパフォーマンスを誇る
卓球において、ラバーやラケット選びに何万円ものお金と時間をかける人は多いですが、実はそれらを操る「手とグリップの接点」を改善する方が、ミスの減少やスイングの思い切りに直結するケースが多々あります。「夏場になるとラケットが滑って思い切り振れない」「試合の緊張する場面で手汗が気になる」という方は、ぜひ一度バタフライのドライフィットテープを自分のラケットに巻いて、その快適で揺るぎないグリップ力を体感してみてください。

