中国式ペンで威力と安定感を両立できず悩んでいませんか?カーボンだと飛びすぎて台に収まらない、5枚合板だと打ち合いで押し負ける…用具選びの迷宮に入り込むと上達も遅れてしまいます。そんなペンドラに最適なのが、STIGAの超ロングセラー「クリッパーウッド中国式」です。本記事では、7枚合板の最高峰と呼ばれるこのラケットの特徴や打球感、相性抜群のラバーまで徹底解説します。ワンランク上の質の高いボールを打ちたい選手必見です。自分にプレースタイルに合うかチェックして、理想の卓球を手に入れましょう!
1. クリッパーウッド中国式とは?卓球史に名を刻む名作ラケット
1-1. 40年以上愛され続けるSTIGAの超ロングセラー
卓球界には数多くのラケットが存在しますが、その中でも「7枚合板の最高峰」として歴史に名を刻んでいるのが、スウェーデンの老舗卓球メーカー・STIGA(スティガ)が誇る「クリッパーウッド」です。1981年の発売以来、40年以上の長きにわたって世界中のプレイヤーから絶大な支持を集め続けている、まさに超ロングセラーモデルと呼ぶにふさわしい名作ラケットです。
卓球の歴史は用具の進化の歴史でもあり、ボールの材質がセルロイドからプラスチックへと変更され、ボールのサイズが38ミリから40ミリ、そしてさらに硬く重い40ミリプラスチックボールへと大きくなるにつれて、多くのラケットが時代の波に飲まれて姿を消していきました。しかし、このクリッパーウッドはボールの材質や大きさが変わってもその評価を落とすことなく、むしろ現代卓球においても「純木材ラケットのひとつの完成形」として再評価され続けています。その長きにわたる人気の秘密は、絶妙な木材の組み合わせと、他の最新鋭ラケットでは決して味わうことのできない唯一無二の心地よい打球感にあります。
1-2. 木材7枚合板の代名詞と呼ばれる理由
クリッパーウッドは、カーボンやアリレート、ザイロンなどの特殊素材を一切使用していない、純粋な天然木材のみで構成された7枚合板ラケットです。上板(表面の木材)にはやや硬めでボールの弾きが良いアフリカ産のリンバ材を採用し、添芯と中芯(内部の木材)には軽量でありながら適度な反発力と柔軟性を持つアユース材を絶妙なバランスで組み合わせています。
このリンバ材とアユース材の黄金比とも言える組み合わせにより、「純木材ならではの扱いやすさ」と「特殊素材に負けない驚異的な弾み」という、相反する二つの要素を見事に両立させているのが最大の特徴です。卓球界において「7枚合板ラケットの基準(ベンチマーク)」として語られることが多く、世界中の各卓球用具メーカーが新しい7枚合板ラケットを開発する際には、常にこのクリッパーウッドが比較対象として意識されるほど、業界標準のラケットとして確固たる地位を築いて君臨しています。
1-3. 中国式ペンの特徴と現代卓球における優位性
クリッパーウッドにはシェークハンド(フレア、ストレート、アナトミック)といったグリップ形状だけでなく、中国式ペンホルダー(中ペン)のグリップ形状もラインナップされています。中国式ペンは、日本式ペンホルダーと異なり、人差し指をかけるコルクのグリップや出っ張りがなく、シェークハンドの柄を短く切り落としたようなシンプルで丸みを帯びた形状をしています。
この形状の最大のメリットは、ラケットの裏面にラバーを貼ってバックハンドを振る「裏面打法」が圧倒的にやりやすいことです。クリッパーウッド中国式は、かつて中国ナショナルチームのトップ選手たちがこぞって使用し、数々の世界タイトルやオリンピックの金メダルを獲得してきた輝かしい歴史があります。現代の卓球においては裏面打法が中国式ペンの必須技術となっていますが、クリッパーウッドの適度な弾みと球持ちの良さは、裏面でのチキータやバックハンドドライブの威力を劇的に向上させてくれます。前陣での速いピッチのラリーから中陣での力強い引き合いまで、現代のペンドライブ型(ペンドラ)が求めるすべてのプレーを高水準で叶えてくれる最高の一本です。
2. クリッパーウッド中国式が持つ3つの圧倒的な魅力
2-1. カーボンラケットに引けを取らない反発力とパワー
クリッパーウッド中国式の第一の魅力は、なんといってもその圧倒的なパワーと反発力です。プラスチックボールの導入以降、ボールが重くなり回転がかかりにくくなった現代卓球においては、多くの選手が威力を求めて5枚合板から反発力の高いカーボン入りのラケットへと移行しました。しかし、カーボンラケットは球威がでる反面、飛びすぎてコントロールが難しく、特に手首を細かく使うペンホルダーにおいては繊細なタッチが失われがちだという大きな欠点もあります。
そこで輝きを放つのがクリッパーウッドです。板厚が約6.8ミリというやや厚めの設計になっており、純木材でありながらカーボンラケットに引けを取らないほどの高い反発力とスピードを誇ります。前陣での力強いスマッシュや鋭いカウンタードライブはもちろんのこと、中陣・後陣まで大きく下がってしまった場合でも、ボールが失速することなく相手のコートの深くへと突き刺さります。「5枚合板では打ち合いで相手の球威に押し負けてしまうけれど、カーボンは直線的すぎて弧線が描けず、台に収まらない」と悩んでいる中級者から上級者の選手にとって、クリッパーウッドの持つナチュラルなパワーはまさに理想的な解決策となります。
2-2. 7枚合板の常識を覆す「球持ちの良さ」と回転性能
一般的に、木材を7枚重ねたラケットは板が厚く硬いため、「球離れが早すぎて回転がかけにくい」「弾きが強すぎて直線的な軌道になりやすい」と言われがちです。しかし、クリッパーウッドはその7枚合板の常識を見事に覆しています。インパクトの瞬間にラケット全体がわずかに「しなる」ような独特の柔軟性を持っており、ボールがラケットの表面にグッと深く食い込むような「球持ちの良さ」をはっきりと実感することができます。
この球持ちの良さがあるからこそ、プレーヤーは自分のスイングの力をボールにしっかりと伝達し、強烈なスピンを生み出すことができます。下回転に対して薄く擦るようなループドライブを放てば、猛烈な回転量で相手のブロックを弾き飛ばし、チャンスボールに対して厚く当てて食い込ませるスピードドライブを打てば、重く沈み込むような圧倒的な威力を発揮します。この「しっかりと弾むのに、自分の意志で強烈な回転がかけられる」というバランスの良さこそが、40年以上もの間、世界中のトップ選手からアマチュア愛好家に至るまで愛され続けている最大の理由と言えます。
2-3. 鉄壁のブロックと繊細な台上技術を可能にする操作性
どれだけ威力のあるボールが打てても、守備や細かい技術が疎かになっては実際の試合で勝つことはできません。クリッパーウッド中国式は、攻撃力だけでなく、守備や台上技術においても非常に優秀な性能を発揮します。
相手の強烈なパワードライブを受けた際、木材特有のしなりと振動吸収性がボールの威力を適度に殺してくれるため、当てるだけのブロックでも台上にピタッと止まります。カーボンラケットのように、ラケットの反発力だけで勝手に飛んでいってオーバーミスしてしまうことがないため、ブロックの長短を自在にコントロールしたり、コースを左右に散らして相手の体勢を崩したりといったクレバーなプレーが容易になります。
また、台上でのストップやツッツキ、フリックといった繊細なタッチが要求される技術においても、球持ちの良さが最大限に活きてきます。ボールを短く低くコントロールしやすく、相手に先手を取らせないための緻密な台上戦を圧倒的に有利に進めることができます。攻撃の破壊力と守備の安定感を、非常に高い次元で両立している点に、このラケットの計り知れない懐の深さがあります。
3. クリッパーウッド中国式の打球感とプレースタイル別の相性
3-1. 木材特有の手に響く心地よい打球感とフィードバック
卓球において「打球感」は、選手の感覚を研ぎ澄ますための非常に重要な要素です。クリッパーウッド中国式でボールを打ってみると、まずその「コンッ」という高く澄んだ心地よい打球音に魅了されるはずです。特殊素材のラケットでは決して味わうことのできない、純木材ならではのクリアで爽快な響きです。
そして、ボールを打った瞬間に、ラケットのどの部分にボールが当たったのか、どれくらいの厚さで捉えたのか、どれくらいラバーの表面で擦れたのかという緻密な情報が、グリップを通じて手のひらに鮮明な振動として伝わってきます。この豊かなフィードバックがあるため、「自分の力でボールをしっかりとコントロールしている」「自分の技術で回転をかけている」という実感を強く持つことができます。ミスをした時も「なぜ今ミスをしたのか、当て方が悪かったのか、擦りが足りなかったのか」が感覚として理解しやすいため、技術の向上やフォームの修正を強力にサポートしてくれる、まさに「育てるラケット」とも言えます。
3-2. 両面裏ソフトを使用するペンドライブ型(ペンドラ)との相性
現代の中国式ペンホルダーの主流である、両面に裏ソフトラバーを貼り、フォアハンドもバックハンドも両ハンドドライブでアグレッシブに攻め立てる「ペンドライブ型(ペンドラ)」との相性は圧倒的に抜群です。
特に、中国式ペンの生命線であり最大の武器とも言える「裏面打法」において、クリッパーウッドの球持ちの良さが絶大な威力を発揮します。手首を大きく使う裏面でのチキータレシーブやバックハンドドライブは、ラケットのしなりを最大限に利用することで回転量が劇的にアップし、相手のコートで鋭く沈み込むような美しい弧線を描きます。硬いカーボンラケットでの裏面打法は直線的になりすぎてネットミスやオーバーミスが増えがちですが、クリッパーウッドであれば高い弧線を作って安定して相手コートの深い位置にボールを送り込むことができます。フォアハンドの一撃必殺のパワードライブと、バックハンドの安定した連打や裏面打法を両立させたいペンドラ選手にとって、まさに鬼に金棒の組み合わせとなります。
3-3. 表ソフトを使用する前陣速攻型・異質型との相性
クリッパーウッド中国式は、ドライブ主戦型だけでなく、片面に表ソフトラバー(表面が粒状になっているラバー)を貼る前陣速攻型や、フォアが表でバックが裏といった異質型の選手からも非常に高い評価を得ています。かつての世界チャンピオンであり、現中国卓球協会会長であるレジェンド・劉国梁氏が、現役時代にクリッパーウッドと表ソフトラバーの組み合わせで一時代を築き、数々のタイトルを総なめにしたことは、卓球ファンの間ではあまりにも有名なエピソードです。
7枚合板の適度な板の厚さと芯の硬さが、表ソフトラバーの「弾き」の良さを最大限に引き出してくれます。ボールをミート(弾く)した時の初速が非常に速く、相手が反応できないほどの矢のようなスピードでスマッシュを打ち抜くことができます。また、相手のドライブをショートやブロックで返球した際には、適度な球離れの早さによって自然とナックル(無回転)になりやすく、相手のラケットを落とさせるような、いやらしい変化ボールを簡単に出すことができます。表ソフト特有のテンポの早いラリー戦と、一撃必殺のスマッシュを武器にする選手には、これ以上ない頼もしいパートナーとなるでしょう。
4. 購入前に知っておきたい!クリッパーウッド中国式の注意点
4-1. 7枚合板ゆえの重量感!総重量に配慮した用具選びが必要
圧倒的な性能を誇るクリッパーウッド中国式ですが、購入する上で絶対に注意しておかなければならないのが「重量」の問題です。純木材を7枚も重ね合わせて作られているため、一般的な5枚合板や、芯材が薄いカーボンラケットと比較すると、どうしてもラケット単体の重さが増してしまいます。クリッパーウッドの平均重量は95グラム前後とされており、卓球ラケット全体の中でもかなり重い部類に入ります。
特に、両面に裏ソフトラバーを貼るペンドライブ型の選手は極めて注意が必要です。近年主流となっている最新のスピンテンションラバーや中国製粘着ラバーは、ラバー自体の重量が非常に重く、最も厚い「特厚」サイズを両面に貼ってしまうと、ラケットの総重量が180グラムから190グラムを優に超えてしまうことも珍しくありません。中国式ペンはシェークハンドよりも手首を柔軟に、かつ激しく使って打つプレースタイルのため、ラケットが重すぎるとスイングスピードが落ちて威力が半減してしまうだけでなく、手首や肘、肩などを痛める怪我の直接的な原因にもなります。
そのため、裏面には重量の軽いテンションラバー(例えば、スポンジが柔らかめで軽量設計のラバーなど)を選んだり、ラバーの厚さを「特厚」ではなく「厚」や「中」に落としたりといった、ラケットの総重量を適正にコントロールするための工夫が必須となります。自分が最後までしっかりと振り切れる重量を見極め、バランスの取れたセッティングを見つけることが、このラケットを使いこなすための第一歩です。
5. クリッパーウッド中国式の性能を極限まで引き出すおすすめラバー
5-1. 【粘着系裏ソフト】中国ナショナルチームも愛した王道の組み合わせ
クリッパーウッド中国式の高い性能を最も強烈に発揮できると言っても過言ではないのが、中国製の粘着系裏ソフトラバーとの組み合わせです。表面にペタペタとした強い粘着性があるラバー(キョウヒョウNEO3など)は、ボールの表面を強烈に擦り上げることができますが、ラバー自体が非常に硬く弾みづらいため、ラケット側にある程度の強い反発力が求められます。
クリッパーウッドの「木材特有の球持ち」と「7枚合板の力強い反発力」は、この粘着ラバーの特性と信じられないほど見事にマッチします。硬い粘着ラバーであってもラケットのしなりによってボールがしっかりとスポンジに食い込み、そこから放たれるドライブは、強烈なスピン量とともにバウンド後にグンと加速して伸びる、まさに「エグい」球質となります。かつての中国ナショナルチームのトップ選手たちが、こぞって「クリッパーウッド+粘着ラバー」の組み合わせを愛用していたのも納得の相性の良さです。最近では、ディグニクス09Cなどの最新のテンション系粘着ラバーと合わせることで、さらに現代的なスピードと回転のハイレベルなバランスを手に入れることもできます。
5-2. 【テンション系裏ソフト】スピードと威力を底上げし、裏面打法にも最適
よりスピード感のある現代的なラリー卓球を目指すのであれば、スピンテンション系の裏ソフトラバー(テナジー05やファスタークG-1など)との組み合わせがおすすめです。テンションラバーの持つ高い反発力と弾きの良さが、クリッパーウッドのスピードをさらに一段階引き上げてくれます。中陣に下がっての激しい引き合いでも、相手のボールの威力に打ち負けることのない、力強く伸びのあるボールを連発することができます。
また、裏面打法用のバック面ラバーとしては、少し柔らかめで軽量なテンションラバー(ラクザ7ソフトやヴェガヨーロッパ、ロゼナなど)を組み合わせるのがペンドラ選手のセオリーです。前述した重量の重さという問題を解決しつつ、柔らかいスポンジがボールを深く包み込んでくれるため、バック側でのブロックの安定感や、チキータレシーブ時のコントロール性が飛躍的に向上します。フォア面には硬めで威力の出るラバーを貼り、バック面には柔らかくて軽いコントロール重視のラバーを貼ることで、クリッパーウッド中国式の長所を最大限に活かした黄金のセッティングが完成します。
5-3. 【表ソフト】スマッシュの弾きとナックルを活かす異質速攻スタイル
中国式ペンで表ソフトラバーを愛用する前陣速攻型の選手や、フォア表・バック裏といった異質型の選手にとっても、クリッパーウッドは最高の選択肢となります。おすすめのラバーは、モリストSPやVO>102、スペクトルといったスピード系やバランスに優れた表ソフトラバーです。
ラケット自体が硬すぎないため、表ソフト特有の球離れの早さの中にも「一瞬のタメ(ボールを持つ時間)」を作ることができ、ボールのコントロールが非常に容易になります。ミート打ちやスマッシュを放つ際には、7枚合板の芯の強さがボールを力強く弾き出し、相手のラケットを吹き飛ばすような凄まじい破壊力を生み出します。さらに、相手のドライブをブロックした際には、木材の適度な弾力によってボールの回転が見事に相殺され、不規則に揺れるナックルボール(無回転のボール)を作り出すことができます。スピード、一撃の破壊力、そして相手を幻惑する変化。表ソフトの良さを余すところなく引き出してくれる至高の組み合わせです。
6. クリッパーウッド中国式でワンランク上のプレーを手に入れよう
いかがでしたでしょうか。STIGAの超ロングセラーラケット「クリッパーウッド中国式」について、その歴史的な背景から特徴や魅力、注意点、そしてプレースタイルに合わせたおすすめのラバーまで詳しく解説しました。
7枚合板でありながら抜群の球持ちと回転のかけやすさを誇り、カーボンラケットに負けない反発力と、繊細な台上技術を可能にするコントロール性を兼ね備えたこのラケットは、まさに卓球用具におけるひとつの「完成形」と言っても過言ではありません。
95グラム前後という重量感という唯一のハードルさえ、ラバーの厚さ選びや個体選びで乗り越えることができれば、両面裏ソフトのペンドライブ型から表ソフトを使用する速攻型まで、あらゆるプレースタイルの選手の技術をワンランクもツーランクも引き上げてくれる一生モノのパートナーとなります。
「今の用具では威力が足りない」「カーボンでは飛びすぎてコントロールできない」「もっと自分の力で質の高いボールを打ちたい」と悩んでいる中国式ペンホルダーの選手は、ぜひ一度この歴史的名作「クリッパーウッド中国式」を手に取ってみてください。あなたの卓球人生を劇的に変える、運命の一本になるかもしれません。

