「粘着テンションラバーを使ってみたいけれど、ディグニクス09Cと輝龍2のどちらが自分に合うのか分からない」と悩んでいませんか?両方とも回転とスピードを両立した人気ラバーですが、価格も打球感も大きく異なるため、ラバー選びで失敗したくないと感じるのは当然です。結論からお伝えすると、自分のスイングスピードや重視する技術に合わせて選べば、試合での得点力は劇的に向上します。特に次の大会や練習でライバルに競り勝ちたい方は、今すぐ両者の性能差を正しく理解しておくことが不可欠です。まずは本記事の徹底比較を読み進め、あなたに最適な一枚を見つけてください。
1. ディグニクス09Cと輝龍2の基本スペックと開発コンセプト
現代の卓球界において、プラスチックボールへの移行や用具の進化に伴い、回転量とスピードを高次元で融合させた粘着性テンションラバーの需要が急速に高まっています。その中でも特に注目を集めているのが、バタフライのディグニクス09Cと、ヤサカの輝龍2です。まずは両ラバーがどのようなコンセプトで開発され、どのような基本スペックを持っているのかを詳しく見ていきましょう。
1-1. バタフライの最高峰粘着ハイテンション「ディグニクス09C」とは
ディグニクス09Cは、バタフライが誇るハイエンドシリーズ「ディグニクス」の中でも、粘着性のトップシートを採用した異色のフラッグシップモデルです。最大の特徴は、従来の粘着ラバーの弱点であった「弾みの弱さ」を、バタフライ独自のスプリングスポンジXによって完全に克服している点にあります。
トップシートには、高い回転性能と耐久性を両立した開発コードNo.209のツブ形状が採用されています。表面の粘着性によってボールをしっかりと掴み、強烈なスピンを生み出すと同時に、硬度44度(ドイツ基準で約54度相当)という非常に硬いスポンジが、強いインパクト時に圧倒的な反発力を発揮します。世界のトッププロから上級者まで、威力と回転の絶対値を求めるプレイヤーに向けて開発された最高峰のラバーです。
1-2. ヤサカの万能型微粘着テンション「輝龍2」とは
一方の輝龍2は、ヤサカから発売されている人気ラバー「輝龍」の後継モデルとして開発された微粘着テンションラバーです。初代「輝龍」は、粘着ラバーでありながらテンションラバーのように軽快に弾む扱いやすさで多くのプレイヤーから支持されましたが、さらなる威力と回転量を求めてアップデートされたのがこの輝龍2です。
スポンジ硬度はドイツ基準で45〜50度に設定されており、前作よりもやや硬めに設計されています。これにより、強い打球時でもスポンジが底づきしにくくなり、ボールの威力が大幅に向上しました。それでいて、中国製の硬質な粘着ラバーのような極端な扱いにくさはなく、日本式のテンションラバーに近い感覚で振っていける万能性がコンセプトとなっています。
1-3. 両ラバーの構造的な違いとターゲット層の基本比較
両者の構造的な違いを整理すると、シートの粘着度の強さとスポンジの硬さに明確な差があります。それぞれの主な特徴は以下の通りです。
- ディグニクス09Cの設計思想:非常に硬いスプリングスポンジXと強めの粘着シートを組み合わせ、強いスイングスピードをそのまま圧倒的な回転量と重さのあるボールに変換する上級者向け設計
- 輝龍2の設計思想:適度な硬さのテンションスポンジと微粘着シートを組み合わせ、スイングスピードがそこまで速くない選手でも食い込みを活かして安定した弧線とスピードを出せる中〜上級者向け設計
このように、同じ「粘着×テンション」というカテゴリーに属していても、ディグニクス09Cは「本物の粘着ラバーのクセとハイテンションの威力の融合」を目指しているのに対し、輝龍2は「テンションラバーの扱いやすさに粘着の回転力をプラスしたバランス型」という立ち位置にあります。
2. 5つの基本性能項目で徹底比較!ディグニクス09C vs 輝龍2
ここからは、ラバー選びにおいて最も重要となる5つの基本性能項目(回転性能、スピード、弧線の高さ、打球感、重量)について、ディグニクス09Cと輝龍2の違いを掘り下げて比較していきます。
2-1. 回転性能の比較:最大スピン量と回転のかけやすさの違い
回転性能においては、「最大スピン量」と「回転のかけやすさ」を分けて考える必要があります。
まず最大スピン量に関しては、ディグニクス09Cに軍配が上がります。強いインパクトでシートとスポンジの両方にボールを食い込ませながら擦り上げた際、ディグニクス09Cが生み出す回転量は全ラバーの中でもトップクラスです。相手コートでバウンドした後に急激に伸びる、あるいは沈み込むような重たいスピンボールを打つことができます。
一方で、軽いタッチやスイングスピードが控えめな場面での回転のかけやすさは、輝龍2が優れています。輝龍2はシートが比較的柔らかく、微粘着の表面とスポンジが同時にボールを包み込んでくれるため、無理に強い力で擦らなくても安定した回転をかけることが可能です。
2-2. スピードと飛距離の比較:初速の速さとボールの伸び
スピード性能についても、ボールの飛び方に興味深い違いが見られます。
- 初速の速さと軽快な弾み:ミート打ちや中程度の力で打球した際の初速は、スポンジに食い込みやすい輝龍2の方が速く感じられます。球離れが比較的スムーズなため、ピッチの速いラリーでもテンポよくボールを弾き返すことができます。
- バウンド後の伸びと終速の速さ:フルスイングした際のボールの威力や、相手コートについてからの二速(バウンド後の伸び)は、ディグニクス09Cが圧倒しています。回転量が非常に多いため、空気抵抗に負けず、相手のラケットを弾き飛ばすような重厚なスピードボールになります。
また、飛距離に関しては、ディグニクス09Cは粘着ラバーらしく前に飛ばすためにしっかりとしたスイングが必要ですが、輝龍2はテンションラバーに近い感覚で自然と深い軌道へ飛んでくれる特徴があります。
2-3. 弧線の高さと弾道の比較:ネットミスとオーバーミスの傾向
ドライブを打った際の弧線の高さは、ラリーの安定感に直結する重要な要素です。
ディグニクス09Cは、極めて高い弧線を描くラバーです。トップシートの強い引っ掛かりによってボールが上方向へ持ち上がるため、ネットミスが劇的に減ります。さらに、ただ高く上がるだけでなく、強い前進回転によって相手コートのエンドライン際で急激に沈み込むため、思い切ってスイングしてもオーバーミスになりにくいという独特の弾道を持っています。
対する輝龍2は、ディグニクス09Cに比べるとやや直線的でシャープな弧線を描きます。もちろん微粘着シートの恩恵で一般的なテンションラバーよりは弧線が出やすいものの、ボールが前へ飛ぶ力が強いため、相手コートの深い位置を鋭く突くような弾道になります。低い打点から無理に持ち上げるよりも、頂点付近で前方向にスイングした時に最も美しい弾道を描きます。
2-4. スポンジ硬度と打球感の比較:食い込み方とインパクトの要求度
打球感の違いは、プレイヤーの好みが最も分かれるポイントです。
ディグニクス09Cは、バタフライ基準で44度(ドイツ基準で約54度相当)というハードなスポンジを搭載しているため、打球感はかなり硬めです。ただし、表面のシートがわずかに柔らかさを持っているため、鉄板のように硬い中国製粘着ラバーと比べれば球持ちの良さを感じられます。それでも、スポンジの奥まで食い込ませて本来の反発力を引き出すには、一定以上のインパクトの強さが要求されます。
輝龍2は、ドイツ基準で45〜50度となっており、ディグニクス09Cよりも明確に柔らかい打球感を持っています。打球時にボールがスポンジにグッと食い込む感覚が手に伝わりやすく、自分の力でボールをコントロールしている安心感があります。筋力に自信がない方や、スイングスピードにムラがある場面でも、ラバー側が勝手に食い込んでサポートしてくれる懐の深さが魅力です。
2-5. ラバー重量とスイングバランスの比較:振り抜きやすさへの影響
粘着ラバーや硬いスポンジのラバーを選ぶ際に無視できないのが、ラバー重量です。ラケット全体の総重量が重くなると、連続攻撃での振り遅れや手首への負担につながるためです。
- ディグニクス09Cの重量傾向:高密度なスプリングスポンジXを採用しているものの、一般的な中国製粘着ラバーと比較すると軽量に仕上がっています。カット後の重量はラケットサイズにもよりますが、特厚で約48g〜50g前後に収まることが多く、硬度に対して非常にバランスが良いと言えます。
- 輝龍2の重量傾向:気泡がやや大きめのテンションスポンジを採用しているため、ディグニクス09Cよりもさらに軽量な傾向があります。特厚でカット後の重量は約45g〜47g前後になることが多く、ラケットの総重量を抑えて鋭いスイングスピードを維持したい選手にとって大きなメリットとなります。
3. 【攻撃技術別】ディグニクス09Cと輝龍2の実戦性能比較
基本性能の違いを踏まえた上で、実際の試合で多用する攻撃技術において、ディグニクス09Cと輝龍2がそれぞれどのようなパフォーマンスを発揮するのかを技術別に比較していきます。
3-1. フォアドライブ(対上回転・引き合い)での威力と安定感
ラリーの主軸となる対上回転のフォアドライブや中陣での引き合いでは、両ラバーの個性がはっきりと分かれます。
ディグニクス09Cは、相手の強いドライブに対しても一切球威に押されることがありません。硬いスポンジが相手の回転とスピードを受け止め、粘着シートがボールをガッチリと掴んで上書きするため、引き合いになればなるほどボールの威力が増していきます。特にしっかり腰を入れてフルスイングした際の「うねるような弾道」は、相手にとって非常にブロックしづらい決定打となります。
一方の輝龍2は、コンパクトなスイングでも安定したスピードドライブを連打できる点が強みです。ディグニクス09Cほど体勢を整えて全力で振らなくても、ラケットを前に振り抜くだけでスピード感のあるボールが走るため、前〜中陣でのピッチの速い連続ドライブに向いています。一発の重さよりも、コースを突いた速い展開で得点を重ねるスタイルにマッチします。
3-2. ループドライブ(対下回転)での持ち上げやすさと変化幅
ツッツキや下回転サーブに対するループドライブは、粘着系ラバーの真骨頂とも言える技術です。
ディグニクス09Cで薄くボールを捉えて擦り上げた時の回転量は驚異的です。シート表面の強い引っ掛かりだけでボールを上に持ち上げることができるため、低く厳しいツッツキに対しても安全にネットを越えさせることができます。さらに、あえて回転量を落としたナックル気味のドライブとの変化幅が大きく、相手のオーバーミスやネットミスを簡単に誘発できます。
輝龍2も微粘着シートを活かしたループドライブが非常にやりやすいラバーです。ディグニクス09Cと異なるのは、薄く擦るだけでなく「少しスポンジに食い込ませながら持ち上げる」打ち方でも安定する点です。従来のテンションラバーからの移行組にとっては、輝龍2の方が感覚のズレが少なく、普段通りのスイング角度で安定した対下回転ドライブを打つことができます。
3-3. カウンタードライブでの抑えやすさと相手の威力を利用する感覚
現代卓球で勝敗を分けるカウンタードライブにおいて、ディグニクス09Cは他の追随を許さない圧倒的な性能を誇ります。通常のテンションラバーでは相手の回転に影響されてオーバーミスしてしまうような場面でも、ディグニクス09Cなら粘着シートが回転を吸収し、硬いスポンジが暴発を防いでくれます。打球点の早いライジングを捉えて上から被せるように振るだけで、相手の威力を倍返しにするような鋭いカウンターが決まります。
輝龍2でカウンターを狙う場合は、相手のボールの威力をそのまま跳ね返すような「合わせ打ち」や、少し打球点を落として回転をかけ直すカウンターが有効です。ディグニクス09Cに比べるとスポンジが柔らかいため、強烈なループドライブに対して真っ向から強く叩きすぎると少し弾道が浮くことがありますが、ラケット角度を少し被せて前に振り抜けば、スピードのある爽快なカウンターを放つことができます。
3-4. バックハンドドライブ・ミート打ちでの操作性と弾きやすさ
前陣での速攻やバックハンドでの使用を考える場合、ミート打ちや弾きやすさが重要になります。
この領域では、輝龍2が非常に高い操作性を発揮します。バックハンドはフォアハンドに比べてスイングの可動域が狭く、インパクトが弱くなりがちですが、輝龍2の適度なスポンジの食い込みと球離れの良さがそれを補ってくれます。また、浮いたボールに対するスマッシュや角度打ち(ミート打ち)でも、粘着特有の「ボールが失速する感覚」が少なく、パチンと気持ちよく弾き飛ばすことができます。
ディグニクス09Cをバック面で使用する場合やミート打ちを行う場合は、相応の技術力と筋力が求められます。中途半端なインパクトで弾こうとすると、硬いスポンジに跳ね返されてネットミスになりやすいため、バックハンドでも常に手首を使ってしっかり回転をかけていく上級者向きの性質を持っています。
4. 【台上・守備技術別】サーブ・レシーブ・ブロックの性能比較
試合の主導権を握るためには、派手なドライブ攻撃だけでなく、サーブ・レシーブといった台上技術や、相手の攻撃をしのぐブロックの安定感が不可欠です。ここでは繊細なタッチが求められる技術について比較します。
4-1. サーブの回転量と長短コントロールの精度
サーブの切れ味とコントロールにおいては、ディグニクス09Cが極めて高いポテンシャルを持っています。原因は以下の2点に集約されます。
- 強い粘着シートによる摩擦力の高さ:ボールの表面を薄く擦った際、シートが滑らずに限界までスピンをかけられる
- 硬いスポンジによる反発の抑制:弱いインパクトではスポンジが弾まないため、全力で擦ってもサーブが長くならず、ネット際にピタッと2バウンドで収まる
これにより、強烈に切れたショートサーブと、深く伸びるロングサーブの緩急を自在に操ることができます。
対する輝龍2も、一般的なテンションラバーと比較すればサーブは格段に切れやすく、短く止めやすい部類に入ります。特に巻き込みサーブやYGサーブなど、少しボールを食い込ませながら出すサーブではスピードと回転のバランスが良いサーブが出せます。ただし、ディグニクス09Cほどスポンジが硬くないため、強いインパクトで切った際には少し前へ飛ぶ力を考慮してラケット角度を調整する必要があります。
4-2. ツッツキ・ストップの切れ味と浮きにくさ
レシーブやラリー中のツッツキ・ストップでも、スポンジ硬度の違いがそのまま特徴として表れます。
ディグニクス09Cは、相手のサーブの回転が残っている状態でも、ラバーが勝手に弾んで浮いてしまうことがほとんどありません。ストップは相手のコートでピタリと止まり、切るツッツキは相手のラケットの角度を狂わせるほど重たい下回転になります。台上で主導権を握り、相手に甘いループドライブを打たせてカウンターを狙う戦術に最適です。
輝龍2は、ストップの止めやすさこそディグニクス09Cに一歩譲るものの、低く速い「攻撃的なツッツキ」が非常に送りやすいラバーです。少し押し込むようにツッツキをすると、深くて鋭い軌道で相手コートのエンドライン際を突くことができるため、相手の回り込みを封じるような速いテンポの台上プレーが得意です。
4-3. チキータ・フリックなど台上攻撃のやりやすさ
現代卓球の必須技術であるチキータやフリックなどの台上攻撃では、輝龍2の扱いやすさが光ります。台上の狭いスペースでコンパクトにスイングする際、輝龍2の適度な食い込みはボールを掴む感覚を得やすく、手首の返しだけで簡単にボールを持ち上げることができます。また、下回転が弱いボールに対してパチンと弾くフリックも、球離れが良いためコースを突きやすいのが特徴です。
ディグニクス09Cでのチキータは、しっかりとスイングできる体勢に入った時の威力と曲がり幅が凄まじいです。横下回転を強く上書きして、相手コートで大きく変化する攻撃的なチキータが打てます。ただし、体勢が崩れた状態でのごまかしが効きにくいため、正確なフットワークでボールの近くに足を運ぶことが前提となります。
4-4. ブロック・カウンターブロックでの止まりやすさと変化球への対応力
相手の強打を受けるブロックにおいては、両ラバーとも異なる魅力を持っています。
ディグニクス09Cのブロックは、とにかく「相手の回転と威力に負けない」ことが最大のメリットです。相手の渾身のドライブに対しても、ラケット面を合わせて当てるだけで、硬いスポンジが衝撃を吸収し、低く短いブロックとして返球できます。さらに少し前に押し出すカウンターブロックを行えば、粘着特有のナックル気味の球質になり、相手の連続攻撃のリズムを崩すことができます。
輝龍2のブロックは、角度を合わせた時の跳ね返りが素直で、コースの打ち分けがしやすいのが特徴です。ディグニクス09Cほど相手の回転に敏感すぎない側面もあり、横回転が混ざったドライブや変化球に対しても、スポンジに食い込ませて自分の感覚でコントロールしやすい安心感があります。
5. コストパフォーマンス・寿命・メンテナンス性の違い
ラバーを継続的に使用していく上では、性能だけでなく価格や寿命、日々のメンテナンスの手間も重要な判断基準になります。ここでは実用面での違いを比較します。
5-1. 価格帯の違いと長期的なランニングコストの比較
両ラバーの価格には、大きな開きがあります。
- ディグニクス09Cの価格帯:オープン価格となっていますが、実売価格は9,000円〜10,000円前後と、卓球ラバー全体の中でも最高価格帯に位置します。
- 輝龍2の価格帯:メーカー希望小売価格が6,000円前後、実売価格では4,500円〜5,500円前後で購入できることが多く、ディグニクス09Cのほぼ半額に近い価格設定となっています。
初期費用や1枚あたりの購入コストという点では、間違いなく輝龍2が圧倒的に優れたコストパフォーマンスを持っています。学生プレイヤーや、定期的にラバーを張り替えたい方にとって、この価格差は非常に大きな要素となります。
5-2. トップシートとスポンジの耐久性・寿命の長さ
しかし、単純な購入価格だけでなく寿命の長さを考慮すると、見え方が少し変わってきます。
ディグニクス09Cは、バタフライ独自の配合技術により、トップシートの摩耗耐性が驚異的に高く設計されています。一般的なラバーが1〜2ヶ月で表面が白くすり減ってしまうようなハードな練習量であっても、ディグニクス09Cは3ヶ月〜4ヶ月近く高い引っ掛かりとスポンジの反発力を維持し続けます。初期費用は高いものの、長期間性能が落ちないため、結果的なコストパフォーマンスは決して悪くありません。
輝龍2も、従来の中国製粘着ラバーのようにすぐにシートが劣化して使えなくなるということはなく、微粘着テンションとしては十分な耐久性を持っています。ただし、ディグニクス09Cと比較すると、使用開始から1.5ヶ月〜2ヶ月程度で徐々に表面の微粘着感が薄れ、純粋なテンションラバーに近い打球感へと変化していく傾向があります。常に新品に近い粘着感を維持したい場合は、こまめな張り替えが必要です。
5-3. 粘着シートのお手入れ方法と保管時の注意点
粘着性を持つラバーは、通常のテンションラバー以上に日々のメンテナンスが寿命を左右します。
どちらのラバーにも共通して言えるのは、練習後に必ず専用のラバークリーナー(泡タイプやミストタイプ)で表面のホコリや汗、皮脂を綺麗に拭き取り、完全に乾かしてから粘着保護フィルムを空気が入らないように密着させて貼ることです。
特にディグニクス09Cは表面の粘着力が強いため、非粘着の硬い保護シートまたは専用の粘着フィルムで空気を遮断しないと、酸化によって表面の粘着が早く失われてしまいます。輝龍2も微粘着を維持するために保護フィルムの着用が必須ですが、湿気にもやや影響を受けやすいため、ラケットケースの中に乾燥剤(シリカゲルなど)を入れて保管することで、シートの引っ掛かりを長く保つことができます。
6. 相性の良いラケット素材と組み合わせの選び方
ラバーの性能を100%引き出せるかどうかは、合わせるラケット素材によって大きく変わります。ディグニクス09Cと輝龍2、それぞれに最適なラケットの組み合わせを解説します。
6-1. ディグニクス09Cの性能を最大限に引き出すラケット選び
ディグニクス09Cは非常に硬いスポンジを持っているため、ラケット側で「球持ち(しなり)」を作るか、あるいは「さらなる反発力」を補うかで選ぶべき素材が変わります。
最も相性が良いのは、インナーファイバー仕様の特殊素材ラケット(アリレートカーボンやZLCなどを内側に配置したもの)です。木材の柔らかい打球感と球持ちがディグニクス09Cの硬さを和らげ、強いインパクト時には特殊素材の反発力がボールの飛距離をサポートしてくれます。これにより、安定感と一発の威力を極めて高いレベルで両立できます。
また、スイングスピードに絶対の自信がある上級者であれば、アウター仕様のアリレートカーボンラケットと組み合わせることで、前陣でのカウンターと超高速ドライブを武器にする攻撃的なセッティングが完成します。反対に、弾まない純木材の守備用・オールラウンド用ラケットに貼ると、ラバーが硬すぎてボールが前に飛ばず、体力を激しく消耗するため注意が必要です。
6-2. 輝龍2の良さを活かすラケット素材と合板構成
輝龍2はラバー自体に適度な食い込みと弾みがあるため、幅広いラケットと好相性ですが、特に輝くのはアウター特殊素材ラケットおよび7枚合板ラケットとの組み合わせです。
- アウター特殊素材ラケットとの組み合わせ:ラケットの表面近くにあるカーボン素材が弾きの良さを提供し、輝龍2の微粘着シートが回転をプラスしてくれるため、スピードとスピンのバランスが劇的に向上します。
- 木材7枚合板・硬めの5枚合板との組み合わせ:木材特有のしっかりとした打球感を残しつつ、輝龍2のテンションスポンジが飛距離を補ってくれるため、前〜中陣でのピッチの速いドライブ連打やスマッシュが非常にやりやすくなります。
ラケットの重量が重くなりすぎないため、少し重めの7枚合板に貼っても振り抜きやすさを損なわない点が大きなメリットです。
6-3. フォア面・バック面それぞれの推奨セッティング
両ラバーをフォア面・バック面のどちらに貼るべきか迷った際は、以下の基準を参考にしてください。
ディグニクス09Cは、基本的にスイングスピードを出しやすいフォア面での使用が最も推奨されます。バック面には、少し柔らかめで球離れが良い「ディグニクス05」や「ディグニクス80」、あるいは「テナジー05」などを組み合わせるのが王道のセッティングです。もしバック面にもディグニクス09Cを貼る場合は、スポンジ厚を「特厚」ではなく一段階薄い「厚」にすることで、食い込みやすさと操作性が向上し、重量も抑えることができます。
一方の輝龍2は、フォア面はもちろんのこと、バック面用のラバーとしても非常に優秀です。フォア面にはより威力の出る硬めのラバー(ディグニクス09Cやキョウヒョウシリーズなど)を貼り、バック面に輝龍2を貼ることで、台上でのチキータやサーブレシーブの回転量を高めつつ、ラリーではミート打ちやブロックを軽快にこなすという隙のないセッティングが可能になります。
7. 結論!ディグニクス09Cと輝龍2はそれぞれこんな選手におすすめ
ここまで多角的に比較してきた内容をまとめ、最終的にどちらのラバーを選ぶべきか、プレイヤーのタイプや戦型別に結論をお伝えします。
7-1. ディグニクス09Cを選ぶべきプレイヤーの特徴と戦型
ディグニクス09Cを選ぶべきなのは、以下のような特徴や目標を持つプレイヤーです。
- すでに一定以上の筋力とスイングスピードがあり、自分の力で硬いラバーにボールを食い込ませることができる中〜上級者
- サーブやツッツキなどの台上技術で徹底的に回転をかけ、相手に先手を取らせない展開を作りたい選手
- 相手の強打に対して下がらず、前〜中陣でのカウンタードライブや引き合いで打ち勝ちたい選手
- ラバーの交換頻度を減らし、1枚のラバーを長期間使い込んで自分の感覚に馴染ませたい選手
一球の質の高さ、回転量の最大値、そして相手の威力を無力化する強さを求めるなら、価格以上の価値を確実に体感できる最高の一枚です。
7-2. 輝龍2を選ぶべきプレイヤーの特徴と戦型
一方で、輝龍2を選ぶべきなのは、以下のような特徴や悩みを持つプレイヤーです。
- 一般的なテンションラバーから粘着系ラバーへの移行を初めて検討しており、極端な感覚の変化を避けたい初〜中級者
- スイングスピードや筋力にそこまで自信はないが、回転のかかった安定したドライブとスピードのあるミート打ちを両立したい選手
- バックハンドでのチキータやブロック、速いピッチでの連続攻撃を重視する前陣攻守型の選手
- 予算を抑えつつ、試合で十分に通用する高いコストパフォーマンスを持ったラバーを探している選手
「粘着ラバーの良さを取り入れたいけれど、飛ばなくなるのは怖い」という悩みを綺麗に解決してくれる、非常に懐の深い万能ラバーです。
7-3. 移行する際の注意点と練習のポイント
最後に、それぞれのラバーへ移行する際の練習のポイントをお伝えします。
通常のテンションラバーからディグニクス09Cへ移行する場合、最初のうちは「ボールがネットの手前に落ちる」と感じることがあります。これは粘着シートによってボールが上に上がり、前への初速が抑えられるためです。練習では、これまでよりも少しラケット角度を開き気味にし、ボールの斜め上を捉えて前方向へしっかりとスイングし切る意識を持つと、見違えるような威力のあるドライブが打てるようになります。
輝龍2へ移行する場合は、テンションラバーに近い感覚で打てるためすぐになじみますが、微粘着の性能を活かすために「シートの表面で薄く擦る感覚」と「スポンジに食い込ませて弾く感覚」の2つを練習で使い分けてみてください。ループドライブやサーブでは表面の微粘着を使い、決定打ではスポンジの反発を使うメリハリを覚えることで、試合での得点パターンが一気に広がります。
ぜひご自身のプレースタイルや現在の課題と照らし合わせ、あなたを次のステージへと引き上げてくれる最適なラバーを選んでみてください。

