ツブ高ラバーを試したいけれど、コントロールが難しくて悩んでいませんか? 相手の回転を利用して変化を出すのがツブ高の魅力ですが、その分自分の思い通りにボールを操れず、自滅のミスが増えてしまっては試合で勝つことはできませんよね。 そんな「安定感」を求めるあなたに強くおすすめしたいのが、バタフライの超ロングセラーラバー「フェイントソフト」です! 1976年の発売以来、安定性を求める前陣攻守型やカットマンに愛され続けている伝説のラバー。 本記事では、フェイントソフトの圧倒的な安定感の秘密や向いている戦型を徹底解説します。ぜひラバー選びの参考にしてください!
バタフライの超ロングセラー!「フェイントソフト」とは?
1976年発売の「生きた伝説」とも言える卓球ラバー
「フェイントソフト」が、世界トップクラスの卓球用品メーカーである株式会社タマス(バタフライ)から市場に送り出されたのは、なんと1976年のことです。日本の卓球用品の歴史、ひいては世界の卓球界における用具の進化の歴史を振り返ってみても、これほどまでに長期間にわたって現役のラインナップとしてカタログに残り続けているラバーは他に類を見ません。
半世紀近くもの間、数え切れないほどのプレーヤーに愛用され、幾多の試合で勝利に貢献してきたという実績そのものが、このラバーが持つ絶対的な信頼性と完成度の高さを如実に物語っています。近年の卓球界はプラスチックボールの導入などによりプレースタイルが高速化・パワー化していますが、それでもなおフェイントソフトが選ばれ続けるのには、現代のラバーにはない唯一無二の魅力があるからです。
驚異的なコストパフォーマンスと基本スペック
フェイントソフトの魅力を語る上で欠かせないのが、そのスペックと価格設定です。以下に基本情報をまとめました。(※表は使用せず箇条書きで記載します)
・商品名:フェイント ソフト
・価格:2,200円(税込)
・発売日:1976年
・品番:00070
・タイプ:ツブ高ラバー
・性能指標:安定性〈総合〉8、変化〈総合〉2
・スポンジ硬度:25
・スポンジ厚:1.3、1.1
・シートカラー:レッド(006)、ブラック(278)
・原産国:日本
特筆すべきは2,200円(税込)という非常にリーズナブルな価格です。最新のハイテンションラバーが1万円に迫る現代において、この価格設定は学生プレーヤーや趣味で楽しむ社会人プレーヤーにとって非常にありがたいポイントです。また、平成19、20年度の全日本選手権大会・混合ダブルスで優勝した選手が使用していた実績もあり、決して「初心者専用の安いラバー」ではなく、トップレベルの舞台でも通用するポテンシャルを秘めていることが証明されています。
フェイントソフトを際立たせる3つの大きな特徴
1. 圧倒的なコントロール性能と安定感
フェイントソフトの最大の武器は、その名の通り「柔らかさ(ソフト)」から生み出される圧倒的なコントロール性能と安定感です。バタフライの公式性能指標でも「安定性:8」と高く評価されている通り、ツブ高ラバー特有の「ボールが暴れてしまう」というじゃじゃ馬感が極めて少なく設計されています。
スポンジ硬度が「25」と非常に柔らかく設定されており、ボールがラケットに当たった瞬間にしっかりとスポンジが衝撃を吸収してくれます。これにより、自分のスイング軌道とラケット角度の通りにボールが飛んでいくため、狙ったコースへ正確にボールを運ぶことが容易になります。ツブ高ラバーでここまで自分の意思をボールに伝えやすいラバーは非常に希少です。
2. 相手の強烈なスピンやスピードに影響されにくい
現代の卓球は、強烈なドライブによるスピードとスピンの応酬です。裏ソフトラバーを使用していると、相手の強い回転に押されてオーバーミスをしてしまうことが多々あります。しかし、フェイントソフトはツブ高ラバーの特性と極軟スポンジの相乗効果により、相手のスピンやスピードに影響されにくいという絶大なメリットを持っています。
相手がどれほど強烈なドライブを打ってきても、柔らかいスポンジが威力を殺し、ツブが回転を無効化してくれるため、ブロックで容易にはね返すことが可能です。強打を受けるのが苦手な選手にとって、これほど心強い味方はいません。「相手の力を利用して無力化する」という合気道のような戦術を実現できるのがフェイントソフトの凄みです。
3. ナックル性やカット性ショートの自在なコントロール
ツブ高ラバーを使用するプレーヤーの多くは「変化(いやらしさ)」を求めますが、自動的に変化が出るラバーは自分自身もコントロールを失いやすいという諸刃の剣です。フェイントソフトの「変化:2」という数値は一見すると低く見えますが、これは「勝手に変化しない=自分で変化をコントロールできる」ということを意味しています。
当てるだけで無回転(ナックル)のブロックを送ったり、上から下へ少しスイングを加えて強烈なカット性ショートを送ったりと、自分の技術で球質を操ることに長けています。相手からすれば、同じフォームからナックルと下回転が正確なコントロールで飛んでくるため、非常に的を絞りにくい厄介なボールとなります。
フェイントソフトがおすすめのプレースタイル・対象プレーヤー
安定感で勝負する前陣攻守型(異質攻守・ペンツブ)
卓球台に張り付いてプレーする前陣攻守型の選手にとって、ブロックの安定感は生命線です。少しでもラバーが弾みすぎたり、相手の回転に敏感すぎたりすると、前陣での早いラリーに対応できずミスに直結してしまいます。
フェイントソフトは、前陣でブロックの壁を築き、相手のミスを誘うプレースタイルに最適です。相手の連続ドライブを何本でもブロックで返し続け、焦った相手がオーバーミスやネットミスをするのを待つ「堅守」の戦術を構築できます。ペンホルダーのツブ高攻守(ペンツブ)や、シェークバックツブの選手で、まずはブロックを確実に入れたいという方に強く推奨されます。
ミスを極限まで減らしたいカット主戦型
カットマンにとって最も恐れるべきは「自分からのミス(自滅)」です。いくら1発のカットの切れ味が鋭くても、3本に1本ミスをしてしまうようでは試合に勝つことはできません。フェイントソフトは、「切れ味」よりも「確実な返球」を優先する安定重視のカット主戦型にベストマッチします。
柔らかいスポンジがボールを深く包み込むため、後陣からでもボールの飛距離をコントロールしやすく、相手のループドライブに対してもフワッと浮かせてしまうミスを激減させることができます。どんなボールでも粘り強く相手のコートに返し続ける、不屈のカットマンを目指す方におすすめです。
初めてツブ高ラバーに挑戦する初級者・中級者
これまで裏ソフトラバーや表ソフトラバーを使っていて、「これから初めてツブ高に転向したい」と考えているプレーヤーにとって、最初のラバー選びは非常に重要です。いきなり変化の大きい上級者向けのツブ高ラバーを使うと、まったくラリーが続かずに卓球が嫌になってしまう危険性があります。
フェイントソフトは、その卓越したコントロール性能により、異質ラバーへの移行期間のストレスを最小限に抑えてくれる「入門用ツブ高」としても最高の一枚です。まずはフェイントソフトで「ツブ高の当て方・スイングの基本」を習得し、より変化が欲しくなったら別のラバーへステップアップするという使い方も賢い選択と言えるでしょう。価格が2,200円と安価なため、気軽に試せるのも大きな魅力です。
ツブ高ラバーの基礎知識とフェイントソフトの位置づけ
そもそもツブ高ラバーとはどのような仕組みなのか?
卓球のラバーには様々な種類がありますが、「ツブ高ラバー(Long Pimple Rubber)」は、表面の突起(ツブ)が細く長く設計されているラバーのことを指します。ボールが当たった瞬間にこの長いツブが「倒れる」ことで、相手のボールの回転を残したまま(あるいは逆転させて)打ち返すという特殊な性質を持っています。
例えば、相手の上回転(ドライブ)に対してラケットを当てるだけで、ツブが倒れて元の回転方向を維持したまま返球されるため、相手のコートには下回転(カット)となって返っていきます。この「回転の逆転現象」がツブ高ラバーの最大の特徴であり、相手の目と感覚を狂わせる強力な武器となります。
バタフライの「フェイント」シリーズにおける違い
バタフライからはフェイントソフト以外にも、いくつかのツブ高ラバーが発売されています。代表的な「フェイントロングII」や「フェイントロングIII」と比較することで、フェイントソフトの立ち位置がより明確になります。
フェイントロングII
変化と安定性のバランスを追求した国際標準のツブ高ラバー。自分から切りにいくプレーにも適しています。
フェイントロングIII
ツブが極めて柔らかく、自分から猛烈な下回転を作り出しやすい「切るカットマン」向けのラバー。
フェイントソフト
シリーズの中で最も「安定した返球」と「スピードの吸収」に特化したクラシックラバー。変化の量は少ないものの、扱いやすさは群を抜いています。
このように、フェイントソフトは「とにかくミスをしたくない」「相手の威力を完全に殺したい」という明確な目的を持ったプレーヤーのために用意された、独自のポジションを確立しているラバーなのです。
フェイントソフトを最大限に活かすための戦術と技術
強打に対する鉄壁のブロック技術
フェイントソフトを使用して前陣でブロックをする際のコツは、「当たる瞬間に少しだけラケットを引く(あるいは力を抜く)」ことです。スポンジ硬度25の柔らかさを最大限に活かすために、ラケットをガチッと固定するのではなく、ボールの威力をクッションのように吸収する感覚を持ちましょう。
相手のドライブの威力が強いほど、フェイントソフトは真価を発揮します。ラケットの面を少し上に向けて当てるだけで、相手の強打がネット際でポトリと落ちるような、いやらしい「ストップブロック」を意図的に作り出すことが可能です。この技術をマスターすれば、相手は強打を打つこと自体に恐怖を覚えるようになります。
プッシュと攻撃的なレシーブによる揺さぶり
変化が少ないフェイントソフトですが、その分自分から押し込む「プッシュ」の技術が非常にやりやすいという特徴があります。ツブ高ラバーでのプッシュは、裏ソフトのようなスピードこそ出ませんが、独特の沈み込むような軌道(ナックルボール)になるため、相手にとって非常に返しにくいボールとなります。
相手の甘いツッツキや、フワッと浮いたレシーブに対しては、ラケットを少し立ててボールの後ろを真っ直ぐ弾くようにプッシュしましょう。フェイントソフトの高いコントロール性能があれば、相手のバック奥やフォア前など、厳しいコースへ正確にプッシュを突き刺し、ラリーの主導権を握ることができます。
カットの安定感を高めるスイングのコツ
カットマンがフェイントソフトを使用する場合、「上から下へのスムーズなスイング軌道」を意識することが重要です。ラバー自体が勝手に猛烈な下回転を生み出してくれるわけではないため、相手のドライブの威力を利用しつつ、自分自身のスイングでボールを撫でるようにカットをします。
柔らかいスポンジのおかげでボールがラバーに食い込んでいる時間が長いため、「ボールを持って運ぶ」感覚を得やすいはずです。打球点を少し落とし、自分の懐までボールを呼び込んでからスイングすることで、相手のどんな攻撃に対しても低く安定したカットを無限に送り続けることができます。
スポンジ厚(1.1mm / 1.3mm)の選び方とそれぞれのメリット
フェイントソフトには、「1.1mm」と「1.3mm」の2種類のスポンジ厚が用意されています。(※ツブ高ラバーは裏ソフトと異なり、スポンジが薄い方が主流となるケースが多いです)自分のプレースタイルに合わせて適切な厚さを選ぶことが、ラバーの性能を引き出す鍵となります。
1.1mm(薄め)のメリットと向いているプレーヤー
スポンジが薄い1.1mmは、ボールがラケットの板(木材)に到達しやすく、ダイレクトな打球感と強力なストップ性能が特徴です。打球時の弾みが抑えられるため、より相手の威力を殺しやすくなります。 前陣でのブロックを主体とする異質攻守型のプレーヤーや、相手の球威を完全に無力化してポトリと落としたい選手には、こちらの1.1mmが圧倒的におすすめです。また、ツブ高特有の「揺れるような変化」も、薄いスポンジの方がわずかに出やすくなります。
1.3mm(厚め)のメリットと向いているプレーヤー
スポンジが厚い1.3mmは、クッション性が増すとともに、自分から打った時の飛距離(スピード)が出やすいという特徴があります。薄いスポンジよりもボールを深くつかむ感覚が強くなります。 こちらは、後陣まで下がってプレーするカット主戦型のプレーヤーに最適です。台から離れても、相手のコート深くまでしっかりとカットを飛ばすためのサポートをしてくれます。また、ツブ高面での攻撃(プッシュやミート打ち)を多用する前陣プレーヤーにとっても、1.3mmの程よい弾みは大きな武器となるでしょう。
現代卓球におけるフェイントソフトの存在意義と弱点克服
スピード化する現代卓球だからこそ生きる「遅さ」
現代の卓球用具は目覚ましい進化を遂げており、カーボン入りラケットやテンション系裏ソフトラバーの普及により、ボールのスピードと回転量はかつてないほど高まっています。全員が「より速く、より強く」を追い求める中で、フェイントソフトのような「ボールの威力を吸収し、あえて遅いボールを送る」用具の存在価値は、むしろ高まっていると言えます。
相手の超高速ドライブに対して、フェイントソフトでフワッとした緩いナックルブロックを返す。この「究極の緩急」こそが、現代卓球において相手のタイミングとリズムを崩す最も効果的な戦術なのです。
弱点:変化量の少なさは「コース取り」と「反転」でカバーする
フェイントソフトの唯一の弱点と言えるのが、「ラバー単体での変化量の少なさ」です。当てるだけで強烈な変化が出るラバーではないため、ただ単調にボールを返しているだけでは、レベルの上がった相手には簡単に狙い打たれてしまいます。
この弱点を克服するためには、徹底した「コース取り(プレースメント)」が必須です。フェイントソフトの高いコントロール性能を最大限に活かし、相手のフォア前とバック奥を対角線に突くなど、相手にフルスイングさせない工夫が求められます。 また、ラケットをクルッと回して裏ソフトラバーと切り替える「反転技術」を組み合わせることで、ツブ高のナックルと裏ソフトの回転を混ぜ合わせ、フェイントソフトの変化の少なさを戦術的にカバーすることができます。
ツブ高ラバーのお手入れと寿命・交換時期について
ラバークリーナーの使用と正しい保管方法
ツブ高ラバーは裏ソフトラバーのように表面が平らではないため、お手入れの方法が異なります。裏ソフト用の粘着保護シートなどを貼ってしまうと、ツブが折れたり劣化を早めたりする原因になるため絶対に使用しないでください。
汚れが気になった場合は、バタフライから発売されている専用のクリーナーを使い、専用のブラシ(または柔らかいスポンジの角)を使って、ツブの間に入り込んだホコリや汚れを優しくかき出すように清掃します。保管時は直射日光や高温多湿を避け、通気性の良いラケットケースに収納することで、長期間良い状態を保つことができます。
ツブ切れ(突起の破損)に対する注意と競技ルールの遵守
ツブ高ラバーの宿命として、長期間使用しているとボールが最もよく当たる中心部分のツブの根元に亀裂が入り、最終的にはツブがちぎれて(折れて)しまうことがあります。これを卓球用語で「ツブ切れ」と呼びます。
卓球の競技ルール上、ツブが1本でも欠落しているラバーは公式大会で使用することが禁止されています。 欠けた部分だけ打球感が変わり、不規則な変化が生じてアンフェアになるためです。練習中にツブが折れているのを発見したら、ただちに新しいラバーに交換する必要があります。 フェイントソフトは2,200円という非常に良心的な価格設定であるため、定期的な張り替えも経済的な負担が少なく、常にベストなコンディションで試合に臨めるのも嬉しいポイントです。
フェイントソフトで「負けない卓球」を手に入れよう!
いかがでしたでしょうか。1976年の誕生から現在に至るまで、バタフライの「フェイントソフト」がなぜこれほどまでに多くのプレーヤーに愛用され続けているのか、その理由がお分かりいただけたかと思います。
・極軟スポンジによる圧倒的なコントロールと安定感
・相手の強烈なドライブを無力化する吸収力
・前陣攻守型からカットマンまで幅広く対応する万能性
・2,200円(税込)という最強のコストパフォーマンス
卓球は「相手よりも1回多くコートにボールを返した方が勝つ」スポーツです。派手なスーパープレーを連発しなくても、自分のミスを極限まで減らし、相手のミスを誘うことができれば、必ず勝率は上がります。
ツブ高ラバーのコントロールに悩んでいる方、安定したブロックやカットを手に入れたい方、そしてこれから初めてツブ高に挑戦してみたい方は、ぜひ一度この歴史的傑作「フェイントソフト」をあなたのラケットに貼ってみてください。きっと、今までにない「負けない卓球」の感覚を掴むことができるはずです!

